近所に変な人が住んでいるのならば、そこに住むことは少し考えた方がいいかもしれない。さもなければ、この物語のような異臭事件に巻き込まれてしまうかもしれないからだ。これからお話する小さなマダガスカル村で起こった事件は、誰もが空き家だと思っていた家から、異様な匂いがすることから始まります。近所の人は、最初こそ匂いを無視しようとしましたが、何かがおかしなことに気づいてしまったのです。
最終的には、近所一丸となって協力して専門家を呼ぶ事態にまでなりました。 そこに何かが隠されているかなんて、想像もできませんでしたが、そこには衝撃の事実が隠されていたのです。
ひどい悪臭の原因は、どこに?
その悪臭はどこからきているものなのか、当初は、誰も突き止めることができませんでした。しかし、その匂いは次第に強くなり、その周辺の住人を、窒息させるかのようでした。近所のことなので、誰も大ごとにしたくはなかったものの、その匂いは、日々強まるばかり。
そして、ついに近所の住人たちが集まり、どうやらその匂いが廃家からしていることを突き止めました。そして、この事態をどうにかしようと決めたのです。
悪臭は、悪くなる一方
匂いの場所を突き止めた今、隣人たちはどうやってこの問題を解決するか考えなければなりませんでした。彼らは、違法でなら侵入できますが、とりあえず、何か悪いことが起こっていないか、確かめたいだけでした。
警察に連絡することも考えましたが、緊急性が高いものでもないので、そんなことで、警察を困らせるのも嫌でした。市に報告することが候補に挙がったので、電話をかけようとした時、彼らはあることに気づいたのです。
その家は空き家ではない?
その家は、空き家だと思っていたのにも関わらず、なんとその家から人々が出入るするのを見つけたのです。この悪臭の中、その家に近付くことさえ考えられなかったのに、中に侵入するなんて、自殺行為です。
誰があの悪臭のする家に入りたいと思うでしょうか?しかし、しばらくするとその匂いは、嘘のように消えたのです。この匂いがしなくなったので、人々は日常生活に戻ることにしました。
再び匂いが・・・
誰もがこの悪臭事件は終わったと思っていた頃、なんと再びあの悪臭が立ち込めたのです。ついに隣人たちは、この問題を解決するために、会議まで開き始めました。そして、やはりこの異様な匂いは、あの家からきていることを確信したのです。
しかしながら、彼らは勝手に不法侵入することができないことを分かっていたので、今こそ警察に電話をするべきだという結論に至りました。彼らは警察に、経緯を話しました。すると、警察はある考えがあると話し始めたのです。
家の調査を開始
周辺の住人から連絡を受けた警察は、家の中の調査を開始することに決めました。住人にも同行を求め、その問題の家の近くまで行くこととなりました。そして、まさかその家の中から、あの不思議な物に出迎えられるとは、誰もが思ってもみませんでした。
警察は何が待ち受けているのか分からなかったので、周到に準備をしました。何か異常事態に備えて、医療や野生動物を含む専門家たちも待機させました。
野生動物委員会のメンバー
Soary Randrianjafizanaka は、野生動物委員会のメンバーの一人でした。彼女の所属していた部門は、この異臭事件の協力要請を頼まれていた専門家チームの一つです。
悪臭について他に似たような事件がなかったか、事例の提示・調査を求められました。Randrianjafizanakaは、この部門の責任者だったので、警察の調査に同行しました。実は、彼女はその地域の近くに住んでいたので、個人的にも興味を持ったのです。
トリアラの街
この事件が起こったトリアラの街は、南西海岸にあります。この街は、信じられないほど美しいだけではなく、治安も良く、住民たちは、なんのトラブルに巻き込まれることなく、過ごしています。
この街の評判があるだけに、警察はこの不思議な事件に驚きが隠せませんでした。そして、どうやらこの匂いは、動物のような匂いである可能性があるとして、Randrianjafizanakaに連絡を入れたのです。
実績のある野生動物委員会
野生動物委員会は、長年、多くの動物の事件に関わってきました。子猫の保護から、猛獣まで、あらゆる動物の対処を行なっています。
彼らが電話越しなどで解決することはほとんどなく、多くの場合、現地に出向き、警察と一緒に調査をします。しかし、この事件は、警察も彼らも何が関わっているのか予想できていませんでした。
問題の家に到着
家に到着してすぐに、警察も専門家チームも鼻をつく悪臭に驚かされました。Randrianjafizanakaは、その匂いを突き止めるべく、中に入る準備に入りました。
彼女は、今までも様々な難事件に関わってきましたが、この匂いは群を抜くものがありました。彼女もそのチームもこの匂いが何なのか、すぐに判断することはできませんでした。今はただ、この悪臭と戦いながら、原因を少しでも早く突き止めることに尽くすしかありませんでした。
家は、普通のどこにでもある家だった
異様な匂いを放つという事実を除いて、家の外観はいたって普通のものに見えました。窓は締め切られていたため、中の広さはわかりませんが、思ったよりも大きく立派な家です。
とても閑静な住宅街に囲まれており、誰もがなぜこの立派な家が廃家になるのだろうと疑問に思いました。売り出し中なのかとも思いましたが、そのような広告は、誰も見つけることができませんでした。
いざ、未知なる家の中へ
警察と専門家が中に入ると、匂いは我慢できないほど強烈になり、立ちくらみが起こるほどでした。家の中は、その匂いで充満していましたが、中に進むしかありませんでした。
中に入っても、匂いの元が何なのか突き止めらるのに時間がかかりました。チームの全員がそれが何なのか、調査を進めます。そして、Randrianjafizanakaは、もしかしたら、動物遺棄かもしれないと発言したのです。
そこにいるのは人間か動物か?
この時点で、Randrianjafizanakaは、この匂いが動物に関連しているものであることを、ほぼ確信していました。どこかに閉じ込められてしまった動物がこのような匂いを放つことがあるというのです。しかし、中に人がいるかもしれないという可能性も、完全には排除できていませんでした。
それでも、中の様子から、そこに人が住んでいるとも思えませんでした。その謎の大きな家に、彼女は次々と疑問が浮かびます。そして、その答えを見つけようと、誰もが必死に手がかりを見つけようとしていました。
物音がする?
彼らが家の中を進んでいくと、中から何か物音がするのが聞こえました。音はそれほど大きなものではありませんでしたが、全員の耳には聞こえるほどの大きさです。皆、顔を見合わせ、この音が聞こえたのは自分だけではないと、確信しました。
そうです、何と敷地内には、警察と専門家チームの他にも、人がいたのです!警察もその彼らも、これには驚きました。 この事実は、警察と専門家を更に混乱させることとなります。
穴を掘っていた彼ら
彼らは手にシャベルを持っていました。そして、穴を掘って何かを捨てて、埋めていたのです。彼らは、どこか急いで、穴を掘っているようにも見えました。
警察チームには、彼らが何が起こっているのか一瞬わかりませんでした。家が空き家ではなかったばかりか、そこには穴を掘っている人々がいたのです。彼らの予想をはるかに超え、この事件は複雑化していきました。
犯罪を隠しているように見えた
警察が近付いて、何をしているのか尋ねると、彼らは、明らかに挙動不審な態度をとり始めました。そして、その瞬間、誰もが皆、彼らは何かを隠していることを確信しました。
彼らは、警察から少し離れていたので、近付いて詳しい話を聞こうとすると、彼らはシャベルを落とし、慌て始めました。この時、まだどのような犯罪なのか、彼らは、一体何者なのか、どちらも突き止められていませんでした。
彼らは容疑者として逮捕された
彼らは、明らかに犯罪を隠蔽しているとでもいうように、すぐさま、両手を上にあげました。この一軒家の中では、逃げても無駄だったので、屈するのが唯一の選択だっと思ったのでしょう。警察は、彼らのその不審な様子から、容疑者として連行することにしました。
彼らを連行後、警察チームは、中の物を確かめる為に、再び悪臭の立ち込める家の中に戻りました。事件は、まだ解決していません。
床が動いている?
更に、部屋の奥に入ってみると、家の中は完全に崩壊していることがわかりました。全てがバラバラの状態で放置されており、電気は通っておらず、天井と窓は蜘蛛の巣で覆われていました。
悪臭の原因を突き止める為、彼らは更に辺りを見回しました。そして、ある一定の場所の床だけが、振動で揺れているのを見つけました。そこにいたものを認識するまでに、彼らは驚きを隠せませんでした。
亀で床一面が覆われていた。
何と、床一面が、缶詰に詰められたイワシのように、亀で覆われていたのです。その数は、非常に多く、フロア全体を埋め尽くしていました。彼らは、そのおびただしい数に、言葉を失い、その場に立ち尽くしました。
しかし、Randrianjafizanakaは、この亀が普通ではないことに気づいていましたが、この寮の亀がどこからきたのか、手がかりを掴めずにいました。亀たちは、家のいたるところにいたので、家の中の移動は、大変でした。
彼らは必死に助けを求めていた
Randrianjafizanakaは、まずこの亀たちに何をしてあげなければいけないかを考えました。そして、それは出来るだけ早くこの家から外に出し、安全で適切な場所に移動させることでした。亀の飼育状態は、とてもひどい状態で、多くが死の危機に直面してる可能性がありました。
この作業を完全に遂行する為には、多くの手間と時間を要するでしょうが、この家にいることは、亀の命を一秒一秒削ってしまっているようなものでした。
絶滅危惧種
ある時までは、この亀の種類は、非常に多くの数が繁殖されていました。しかし、近年ではその数は減少傾向にあります。その数は、1990年代には1,200万匹ほどだったのが、2010年までには、600万匹を下回るまでになり、現在は、推定300万匹と言われています。
この家の中には、無数のホウシャガメが潜んでおり、その数を認識するのに、始めは時間がかかりました。そして、最終的に9000匹以上が、その小さなスペースに押し込まれていたのです。
珍しい種類の亀だった
また、Randrianjafizanakaが、これらの亀が何か特別なものであるという考えは、正しかったのです。この亀は、非常に貴重な種類であり、ホウシャガメとして知られています。このホウシャガメを野生でみられることはほとんどなく、数も非常に限られているのです。
彼らは、おとなしい性格と、貝殻のような独特の甲羅の模様があることでよく知られています。ここでようやく、連行された彼らが何をしていたのか、わかってきました。そう、彼らは、死んだカメを穴を掘って埋めていたのです。
度々、密猟されているという事実
その希少性から、この亀の種類は度々、犯罪者たちによって、密猟されてきました。何と、これを珍味として食べる人もいます!もしくは、ペットとして飼っている人もいます。しかし、この希少なホウシャガメを、個人で所有することは、法律で禁止されています。
このホウシャガメをどこからか盗み、違法に販売する闇業者が、絶えないのも事実です。そして、多くの場合は、適切に扱われずに死んでしまいます。その為、絶滅化が進んでいるのも事実です。
希望の光
その亀たちは、ゾッとするような状況で生活を強いられ、虐待されていましたが、警察チームは多くのホウシャガメを保護できたことに、ほっとしました。多くは、病気で弱っていたので、安全な場所への輸送には、細心の注意が払われました。
警察チームは、かなりの数を助けることがきたので、ホウシャガメの絶滅を防ぐ手助けができたのではないかと期待していましたが、残念ながら、全てが思うように行くわけではありませんでした。
悪い知らせ
警察チームは、カメを保護できたことに喜んでいましたが、辛い事実も受け止めなくてはいけませんでした。残念ながら、カメの多くは重い病にかかっており、来週まで生き残れないことがわかりました。
そのほとんどが、脱水状態に陥っており、獣医もできる限りのことをしましたが、保護した全てを救うことはできませんでした。24時間体制で、カメの救出を試みましたが、9,000匹以上のカメを救うことは不可能でした。
隣人たちは、驚きを隠せませんでした
悪臭について通報した近所の住民は、その家の中で発見されたものに、驚きが隠せませんでした。中で犯罪行為が起こっていただけではなく、9,000匹以上の絶滅危惧種が中に潜んでいたのです。
もし、彼らがこの問題について通報しなければ、犯人たちは、捕まることなく罪を償うことを免れていたでしょう。その後、この事は話題になり、多くの研究家や活動家がこのカメのように虐待されている動物がいるという問題について、認識を高めました。
動物虐待は、珍しいことではない
多くの人が動物虐待の容疑で捕まり、逮捕され、起訴されていますが、それでも虐待は、毎日のように起こっています。人々は、欲とお金に蝕まれ、動物たちも私たちと同じように、生き物であり、敬意を持って扱うべきである、ということを忘れてしまいます。
ペット業界は、なかなかよくならないので、常に改善が求められています。たとえ、違法所持にならない動物でも、動物が適切に扱われていないことに、声を上げるために、度々、ボイコットや演説が起こっています。
何をするべきか
最終的に、約8,000匹のカメが臨死体験を経て、生き延びることに成功しました。そして、次の問題は、この助かったカメたちをどうするかです。彼らに野生に戻る準備ができているかもわかりませんでしたが、8,000匹のカメを一気に全て収容できる施設がないこともわかっていました。
過酷な状況を乗り越えてきたカメたちを、彼らはどうにか快適で、幸せに過ごせる場所に戻してあげたいと思いました。しかし、彼らのためにできることは、非常に限られていたのです。。
安全な場所へ
結局、カメたちを野生に戻すことはできませんでした。なぜなら、この保護されたカメたちは、多くの時間を今まで家の中で過ごしてきていたからです。そのため、もし彼らを野生に戻してしまうと、身の守り方や生きて行く術がわからず、死の危険に晒されてしまうか、もしくは、また密猟者に捕らえられてしまう可能性があるからです。
そこで、専門家チームによって、彼らが安全で快適に過ごせるように、民間施設カメの村を作り、そこで見守られることになりました。やっと、全ての人が胸を撫で下ろすことが出来ました。
今後の計画
今現在のカメたちは、とても快適に幸せな環境で、のびのびと過ごすことが出来ています。十分に確保された食料や水、そして一匹一匹、注意を払って飼育されています。また、この保護されたカメを、熱心に保護する専門家チームの協力体制も万全です。
この専門チームの最終的な目標は、絶滅危機にある状態から回復させることが、目標です。そのため、彼らの生態をよく観察し、飼育に役立てる必要があります。
犯罪に対しての刑期
捕まった彼らは、カメを不法に買いだめしただけではなく、動物虐待の罪にも問われました。この犯罪の重さを考慮して、多くの人が厳しい刑罰を望んでいました。
多くの人の望み通り、彼らは厳しく裁かれ、長期の禁固刑が言い渡されました。そして、この事件は不法にこのような活動している闇業者へのメッセージともなりました。刑務所に送り込まれた今、彼らは小さなスペースに押し込まれ生活させられることを、身を持って体験していることでしょう。
通常の不動産取引
ジョン・シムスが、アリゾナ州トゥーソンの市街地近郊に新しい家を購入した時、彼は特に何か変わったことを期待していたわけではなかった。しかし、家に関する不穏な噂と、持ち前の好奇心のおかげで、この家の購入が彼の人生の中で最も驚くべき出来事になったのである。
その家を以前所有していた人に、裏庭に何かが埋まっていると聞いた。ジョンは、裏庭のどこかに埋められた、それが何なのか気になって、夜も眠れなかった。そこで、どうにかそれを掘り出して、謎を明らかにすることにしたのだ。では、ジョンの「数十年昔の謎の追求」の真相についてご紹介しよう。
鍵の引き渡し
ジョン・シムスが購入した家は元々、彼の友人が所有していたものだった。ジョンは、この家の購入にあたり、既に友人がそこに暮らしていたこともあり、問題があれば教えてくれるはずだと考え、安心していた。
しかし、ジョンが契約を交わした後になって、友人は思いがけないことを口にしたのだ。友人は、その家にはおかしな噂があると言う。それは、何年も前に裏庭に何かが埋められたらしいという謎めいた話だった。
それを聞いて、どうする?
その家を所有していた友人は、その噂は、興味深いが薄気味悪くもあると話した。しかし、その友人は、気になりながらもその噂が真実なのかどうか、確かめるために時間を割くことはなかったのだ。
荷解きや新居に落ち着けるよう雑用をこなす中で、ジョンは友人が言った噂が気になって仕方がなかった。一度気になったらとことん追求したくなってしまうジョンは、裏庭で何が起こっているのか行動して、確かめるよりほかはなかった。
ジョンが解き明かす謎
ジョンはもはや、友人からほのめかされたその新居にまつわる謎に取りつかれており、真相を探るためには、何でもするぞという気になっていた。実際、初めて友人がその家の秘密について軽く触れたときでさえ彼は、"シャベルを貸して欲しい”と冗談をいうほどに興味をひかれていたのだった。
ほどなくして、シャベル1本では足りないことに気付いた。そして、ジョンは何を探しているのか自分でも見当がつかなかったが、この謎について調査することにしたのだ。
どこから始めれば良いのか
ジョンは、裏庭に隠された謎について想像することを楽しんでいた。なんと説明したらいいのだろう。この話は、ただの噂話で、何も出てこない可能性があることも十分に分かっていた。でも、もしかしたら、何か素晴らしい物を見つけることができるかもしれない、という期待も捨てられずにいた。
何もしないで、このモヤモヤをそのままにしておくことに、我慢がならなかったので、ジョンは何をすればいいのか考えた。もし、庭に穴を開けたとしても、それは後から埋めることができる。目下の課題は、庭の見てくれよりもずっと重要だったので、シャベルをもって庭へ行き、ついに土を掘り起こし始めた。
猛暑の脅威
ジョンは、噂の真相を探ろうという強い決意があったため、たとえそこに多くの労力を割かなくてはならないとしても、それを乗り越えるつもりだった。また、彼は、消防隊の隊長として働いていた。しかし、アリゾナ州トゥーソンの夏はとても暑い。気温38℃を超える猛暑なのだ。そして、そんな状況の中で作業するのは、危険をも伴っていた。
多くの人は、この状況を抱えている時点で諦めるだろう。しかし、暑さに阻まれることなく、ジョンは任務を続行した。シャベルを手に、掘って掘って、掘り続けた。この重労働が報われる事を願いながら。
庭に穴が点在
ジョンは、この骨の折れる穴掘りを無計画に始めていた。ただ穴を、次から次へと裏庭に掘ったのだった。4つ目の穴を掘り終えたところで、庭はひどくめちゃくちゃになっていたが、何も見つけることはできないでいた。
彼は、実際に何かが庭の中にあったとしても、自分が掘り起こした事でだめにしてしまっていたら・・と不安になり始めていた。失意が沸き、一時的にではあったが、ジョンは、庭に隠された謎の解明を諦めかけていた。
ひらめき
一時的にやる気を喪失し、掘り起こし作業を中断したことで、ジョンは、また違った角度から今おかれた状況について考えることができた。そしてついに、彼の家の謎のお宝の場所を示す手助けになるだろう新しいアイディアを思いついたのだった。
ジョンは、トゥーソン市の記録を調べ始めたのだ。彼の家の情報が記載されているページが見つかるまで、徹底的に探し続けた。そして、この完璧な調査は大いに報われることとなった。庭の芝生の下には何が潜んでいるのか、手がかりをつかむことができたのだ。
新たな手掛かり
トゥーソン市の記録は、何年に家が建てられたのかなど、既に知っている情報ばかりだった。しかし、その書類の中に入っていたラフスケッチのおかげで、ジョンは新たな情報を得ることができた。
記録によると、ホイテカー・プールズ社というプール会社が1961年、今から50年以上も前に、作業許可の申請をしている。しかし、ジョンの家にプールはない。では、プール会社は一体、1961年に何をしたのだろうか?この答えが人々を驚かせることになった。
謎は深まる
スケッチも手に入り、より詳細な情報も得た今、ジョンはより慎重に調査を進めなければならないことは分かっていた。もう直感だけで、考えなしにシャベルで掘ってはいけない!もうそろそろ、計画的に真剣にならなければ。
そこでジョンは、金属探知機を含むきちんとした道具を装備した、コンサルタントチームを雇った。この一回の調査で、謎の真相解明に繋がれば良いのだが。
金属探知機で何かみつかったのだろうか?
調査は、とても慎重かつ徹底していたので、ジョンは程なくして、新居の古いミステリアスな噂が真実であると分かるのではないかと期待していた。しかし、コンサルタントチームは庭のいろんな場所で調査をしたが、金属探知機から音は鳴らなかった。
調査で結果が得られない状況に、コンサルタントチームにも緊張感が漂っていた。しかしその時、探知機がなんとなり始めたのだ。その音は、ジョンの耳にはまるで音楽のように聞こえた。
さらに調査するため、他の場所へも
ジョンは、暑いアリゾナで、専門家の金属探知機がピーンと、甲高い音を立てるのを聞いて大喜びした。更に探知機は1か所だけでなく、2か所で反応したのだ!慎重にその両方の場所に印をつけた後、ジョンは調査の次のステップの計画を練るため、つかの間の休息を得ることにした。
ようやくジョン労力を一つの事に集中させることができる。これで、やみくもにパワーを浪費せずに済むだろう。裏庭の下に何があるのか、発見するのが待ち切れないほど、気持ちは高まっていた。
もう一度シャベルで
ジョンは、シャベルを掴むと、暑くて過酷な穴掘り作業に戻った。しかし、今回は何に集中すべきなのかよく分かっている。期待に胸を膨らませて、金属探知機が示した二か所を掘り始めた。
ジョンの努力は、コンサルタントがピンポイントに示した二ヶ所目で、すぐに報われた。掘り始めてからほどなくして、シャベルが何か硬い物に当たったのを感じ、紛れもなく金属と金属が擦れ合う音を聞いたのだ。裏庭の謎を解明するまであと少しだ。
地下へ3フィート
初めて、シャベルが金属性のものに当たった感触を得るまで、ジョンは3フィート(約90cm)も掘っていた。努力の甲斐あって、ようやく何か発見できたことが嬉しい一方で、浄化槽だったらどうしようなどの不安も襲ってきていた。
これだけの時間と労力をかけて、汚水処理タンクだったらがっかりするだけでなく、細心の注意を払って周囲を掘らなければならない。浄化槽を傷つたり、パイプが割れたりでもしたら、とんでもないことになるからだ。
浄化槽ではなかった!
ジョンは、今までにも増して慎重に掘り進めた。見つけたのは結局のところ、浄化槽ではなかったので、彼は大喜びした。いや、それどころか、もっともっと面白いものだった。
恐る恐るシャベルを使って、周りの土を払っていった。まもなく何が埋まっているのかがわかり、中身を調査することができる。期待の高まりと共に、ジョンの作業スピードも上がる。そして、スピードが上がるにつれて、時間が過ぎるのもとても早く感じられた。
更なる疑問が発生
ジョンは、ようやく裏庭に埋まっていたのが浄化槽ではないという確信がもてた。しかし、掘り当てた物が見えてきたものの、今度は、それはこの裏庭の噂の真相を解明しようと作業を始めた頃よりも、さらに疑問を生じさせる形となった。
ジョンが掘り起こしたコンクリートの形は何かの入口のような形をしていた。しかしそれはどこへ繋がり、どうやって入るのだろうか?
入れるようになるまで、あともう少し
自分の家の裏庭の地中深くにこんな入口のような、扉が隠されていたことに驚いた。謎の解明まであともう少しだ!
ジョンは、周囲の土をよけ、蓋のついた入り口を発見した。慎重に蓋を取り外したが、かつて、消防隊隊長として勤務していたジョンの経験から 、その入り口からすぐ中に入っていくのは危険だと判断した。
待機の長い1日
ジョンが家の裏庭に隠された秘密の答えを一部でも得られたことが、どれほど興奮したことか想像がつくだろうか。しかし、1日待機しなければならなかった。消防隊の訓練から、密閉空間の危険性をよく知っていたからだ。
その空間は、カビが蔓延していて吸い込むと危険であるし、有毒ガスが出ているかも知れないからだ。それから、実際にこの中に入っていくには、構造物が崩れた場合や、何かが起こって中に閉じ込められてしまった場合に備えて、何人か近くに待機しておく必要があったのだ。
ジョンが真実を知る瞬間
耐え難いほど長く感じられた待機時間を終え、ようやく、ジョンが扉の向こう側の隠された空間へ入る時がきたのだ。この裏庭の調査の結果、ついにジョンは、そこに何があったのかを真実を知ることになるのだ。
彼は、穴の中を慎重に降り、金属ハッチのついた中をそっと覗いた。好奇心を抑えられずに覗いた彼の目に映ったものは、意外なものだった。一体何だったのだろうか?
これは何だ?
ジョンがハッチの中を覗いて目にしたものに、彼はひどく驚いた。そこには、鋭い金属の刃が並んでいたのだ。これは、何のためのものだろうか?
しかし、ジョンの目が慣れ、見ているものが実際に何なのか判断するのに、そう時間はかからなかった。不揃いな金属の刃に見えたのは、もっと深い場所へと繋がる螺旋階段の一部だったのだ。
危険な判断
ジョンは自身の裏庭で見つけた螺旋階段を駆け下りたかったことだろう。何しろ裏庭の謎の真実は、もう手を伸ばせば届きそうなところにまで迫っている。
しかしジョンはそうしなかった。消防隊隊長としての経験と良識が、自身の裏庭で見つかった地下空間への進入にストップをかけた。何も考えずに無謀にもその階段を駆け下りるには、危険が多すぎたのだ。
満足感と少しの延期
地下へと繋がる螺旋階段をただ降りていくことに、どんなリスクがあるのだろうか?それは、まず初めにその構造物が安定していなかったことが挙げられる。ジョンが見つける50年以上も前に作られたものであり、その構造物がどういった状態であるのか全く分からないことにリスクがあったのだ。
さらに、ジョンはハッチから下へ降りるなら、誰か人を呼ぶべきだと分かっていた。そうすれば、万が一中から出られない事態になっても、構造物が崩壊しても助けてもらえるからだ。そこでジョンは、友人らを集め、構造物に安全に進入できるようにするチームを作った。
計画は順調に進む
ジョンは裏庭で見つかったものに安全策を講じた。ようやく謎の解明ができる可能性に興奮しきりではあったものの、彼は一時の快楽よりも安全が重要であることを誰よりも分かっていた。
信用のおける友人たちと共に、ジョンは地下へ安全に進入するための作戦を立てた。こうして辛抱強く立てた作戦は、まもなく、大きく、そして想定外の方法で報われることとなる。そして幸運にも、彼らは発見に至るまでの工程を共有するために記録していた。
通路の準備
ジョンはこれから入ろうとしている、何十年も使われないまま放置されていた構造物の状態について、何も知らなかった。そのため、ジョンは友人らと、コンクリートの入り口全体の強化と必要に応じて修復しなければならないと考えた。
地下へと続く螺旋階段についても、何か作戦を立てなければならなかった。金属の階段は、全体的に錆ついていて、安全に使える状態ではなかった。このまま何もせずにこの階段を使おうものなら、崩れてしまっていただろう。
岩のように頑丈
ジョン・シムスは友人らと、入口周りに新しく鉄筋を組み、何層ものコンクリートで拡げ、強化した。入口を安全に入るためにも、この工程は必要不可欠だった。さもなければ、構造物が崩壊するリスクはかなり高かったことだろう。
何層ものコンクリートで構造物を強化し続けながら、興奮と好奇心は増す一方だった。アリゾナの熱気の中での作業は耐え難いものだったが、湧き上がる興奮と好奇心が彼らを作業に没頭させたと言えよう。太陽を遮るようにテントを設置し、できるだけ直射日光で温度が上がらないようにした。
まだ残るいくつかの作業
ジョンは明らかに先を読むタイプの人間だ。ついに、ようやく、裏庭の謎の構造物の中に入る準備が整ったときにも、中が見えなければ意味がないことに気づいていた。たいていの人は懐中電灯を持って先へ急ぐだろうが、ジョンは違った。
そのため、ジョンは電気を引き、構造物内を照らせるようにした。ジョンと友人らは電気工事を終える際に、必要に応じて電動工具も使えるように、電源を用意しておくことを忘れなかった。
新鮮な空気の必要性
ここまで読めばお分かりのように、消防士という職業柄、ジョンは狭く密閉された空間の危険性を熟知していた。築50年の構造物にあるかもしれないカビやガス漏れが、これからこの中に入ろうとしているジョンの大きな懸念事項だった。
ジョンと友人たちは通路にパイプを設置した。これで下に新鮮な空気を送り込むことができるので、中に入ったときの安全性をより確保できる。全員がジョンの裏庭に隠されてきた秘密を目の当たりにするまで、あともう少しだ。
最終段階
残念ながら、この段階で、ジョンと友人らは錆びついた螺旋階段の修復をできずにいた。これは中に入ってからでないと出来ないからだ。階段がどれだけ頑丈か分からないため、少しでも重みをかけるのは危険すぎた。ではどうすれば、安全に中へ降りられるのだろうか。
ジョンには解決策があった。長いはしごを入口にしっかりと固定した。これで、ついに中に何があるのか確認に行ける。
待つのは終わり
やっと、ジョンは友人から聞いていた秘密を明らかにするときがきた。ジョンはまるで噂に隠された真実を解明することにとりつかれたように、この瞬間のためにずっと作業を続けてきたのだ。
ジョンは裏庭の謎めいた穴の中にこの50年間で初めてはしごをつたって足を踏み入れる最初の人になろうとしている。降りていきながら、想像が膨らみ続けた。一体、何が見られるのだろうか?
空間に降り立つ
ジョンの友人で、ジョンに家を売却した元所有者は、裏庭の地中奥深くに埋められた秘密の存在について語っていた。調査をした結果、ジョンは問題の建造物がホイテカー・プールズ社という会社によって作られたことを知った。
しかしこの地下洞は確実にプールではない。工事がされた1961年という年が、建造物の本来の目的を知る上の大きな手掛かりとなる。だが、ジョンにはその理由が地下のスペースを見た瞬間に分かった。
噂は本当だった
ジョンの友人で、ジョンに家を売却した元所有者は、裏庭の地中奥深くに埋められた秘密の存在について語っていた。調査をした結果、ジョンは問題の建造物がホイテカー・プールズ社という会社によって作られたことを知った。
しかしこの地下洞は確実にプールではない。工事がされた1961年という年が、建造物の本来の目的を知る上の大きな手掛かりとなる。だが、ジョンにはその理由が地下のスペースを見た瞬間に分かった。
年月による損傷
築年数の割には良い状態だったが、その地下空間を安全にするためには、ジョンにはまだしなければならない作業が残っていた。ヒントはグラスファイバーの天井だ。
ファイバーグラスは吸い込めば極めて有毒で、肌には刺激物となる。そして、その天井のファイバーグラスは剥がれ落ちそうになっていた。間違いなく良い状況ではない。しかしながら、幸運にもそれは修復可能なものだった。ジョンは、これまでにかけた時間と労力を思うと、新たに発見したものを諦める気にはなれなかった。
冷戦の遺構
ジョン・シムスの家の地下にあった構造物はとても大きかったが、家具などはなく、インテリアも何もなかった。しかし、その地下貯蔵庫が核シェルターとして建設されたことは、すぐに明らかになった。
ソビエト連邦とアメリカ合衆国の戦闘下にあったいわゆる冷戦時代、多くの人が恐怖をつのらせ、いつかソ連がアメリカ本土に核ミサイルを落とすという考えが蔓延していった。その結果が庭に作った防空壕だ。しかしなぜホイテカー・プールズ社というプール会社が核防空壕を作ったのだろうか?
ダブルワーク
結局、冷戦時代にホイテカー・プールズ社は消費者需要に応えるかたちで、取扱サービスに裏庭への防空壕建築を加えていたようだった。事実、裏庭への防空壕の建築は、当時全米ではそんなに常軌を逸することではなかった。
プール建築会社は、核シェルターの施工は埋め込み式プールの施工と大差ないことに気が付き、結果的に多くの会社がその仕事を取り入れた。ロサンゼルスにあるカタリーナ・プールズ社は1961年までに500ものシェルターを施工している!
地下に新たな可能性
もし自宅の裏庭にたくさんの部屋からなる巨大迷路が埋まっているのを発見したら、あなたならどうするだろうか?そのスペースをどう利用するだろう?ジョンの友人らは、シガーバーやワインセラー、はたまた女人禁制の、男性だけが趣味を楽しめる男性専用部屋など、楽しいアイデアをいくつも挙げた。
一方、防空壕を持つ世界中の他の人々は、古い防空壕を美しいモダンな家やホテル、アートギャラリー、レコーディングスタジオなどに改造している。だが、ジョンには、この裏庭の宝物に対し、ひと味違うアイデアがあった。
裏庭の防空壕で、ジョンは繋がりを広げた
インターネットに防空壕について投稿してから、ジョン・シムスは仲間がたくさんいることを知った。ジョンがレディット(Reddit)に載せた投稿は瞬く間に拡散され、ジョンは裏庭に核シェルターを持つ人々と繋がり始めた。
ジョンは、こういったシェルターと冷戦時代に対する興味をふくらませていった。実際に、ジョンには、この歴史的な防空壕を博物館のようなものにしようという特別な計画があった。しかし、そのためにはやらなければならないことが山積みであることを意味していた。さぁ、ジョンが次にとった行動は何だろうか?
始めはクラウドファンディングから
発見した防空壕に、かつての栄光を取り戻すための次のステップは、クラウドファンディングサイト「ゴーファンドミー」でページを作ることだった。ジョンは「こんにちは。ジョンと言います。裏庭に見つけた古い核シェルターを修復する費用を少し助けて欲しいです」と書き込んだ。
ジョンは、特にシェルターの通路を再建するための援助を求めていた。まずそれがないと地下の修復も改善も始められないからだ。「安全確保のため、入口にもっとコンクリートを打設しないといけないのと、金属製の螺旋階段を交換しなければなりません」と詳細を記述し、このプロジェクトにおよそ2000ドルかかるだろうと見積もった。
階段が完成!
ジョンの「ゴーファンドミー」キャンペーンは拡散され、数百ドルの寄付が集まったが、螺旋階段の再建のための目標2000ドルには全然足りなかった。もちろん、このせいでジョンが計画を断念することにはならなかった!ジョンは仕事を休んででも、この極めて重要な階段作りに取り組んだのだ。
プロジェクトの進捗状況を何度かシェアした後、ジョンは入り口部分がついに完成したことを報告した。「階段が完成しました!ようやく上り下りが簡単で安全になりました」ジョンは素敵な青に塗られ完成した階段の写真も載せた。
やっと階段が完成した次は
「ゴーファンドミー」のページで、ジョンは完成した階段と、今後のシェルター計画について詳細をシェアした。「今後の計画としては内部をきれいにし、ペンキを塗りなおし、そして男性専用部屋、アマチュア無線部屋、そして民間防衛博物館として仕上げることです」
さらに「このプロジェクトを始めてから、冷戦時代と、どれだけの恐怖がこれだけ多くのシェルターを民間人に作らせるほどに駆り立てたのか、調査を重ねました」と続けた。防空壕の発見は、確実にジョンの人生に大きな影響を与えた。
シェルターに歴史を詰める
ジョンは既に裏庭のシェルターの博物館を作る部分に必要な物や小道具を蓄えはじめている。かつての貯水タンクや放射線を測定するガイガーカウンター、無線ラジオ、携帯トイレなどといった遺物を展示用に見つけているそうだ。
写真は、ジョンが博物館に展示する予定のアイテムの一部だ。年代物の品の多くが歴史を物語るのにとても良い状態で手に入れられたというのが印象的だ。