世界中で、他のどの疾患と比べても心臓疾患による死亡者数は多いが、食生活が心臓の健康に直接的な影響を及ぼしているのは周知の事実だ。コレステロール値を安定させ、血糖レベルを低下させ、動脈を強化したいのであれば、今回ご紹介する心臓に良い食品を取り入れるといいかもしれない。
最近の研究により、一般的な食品にも人々が思っていたよりも多くの健康的なメリットがあることが分かっている。心臓に良い食生活をするために、赤ワインやコーヒーを飲んだり、チョコレートを食べたりすることを取り入れることはどうだろう?おそらく、このように数多くの美味しい食品が心臓に良いことを知って、喜ぶ人も多いのではないだろうか。どんな食品が心臓血管系に良くて、寿命を延ばしてくれるのかについて学んでいこう。
さぁ、どうぞ。朝のコーヒー
カフェイン摂取量が多いと、ストレスや不安を刺激する恐れがあるため、多くの人はコーヒーは心臓に悪いのではないかと考えてきた。しかしながら、最近の研究はその反対の結果を示している。2014年、コホート研究の系統的レビューにより、適度なコーヒーの摂取(1日に3~5杯)は心臓血管系疾患のリスクを著しく下げると結論づけられている。
最近、イギリス心臓病支援基金が8,000人以上もの被験者を分析し、1日25杯ものコーヒーを飲んでも、かつてはそれが動脈硬化に繋がると信じられていたが、実際にはそうではないということを提唱している。コーヒーは炎症を小さくし、インスリン産生を安定化する。そのため、糖尿病の可能性の低下に繋がる。2018年、サウサンプトン大学の研究者らは、こうしたメリットが寿命を延ばすことに繋がるのではないかと述べている。
ニンニクが寄せ付けないのは、何も吸血鬼だけではない
おそらくこれまでにも、健康に関する記事の中でニンニクが良いと言われているのを目にしたことがあるだろう。2014年、Avicenna Journal of Phytomedicine(植物性医薬品のアビケンナジャーナル)の研究者らは、ニンニクが健康に及ぼすメリットについての研究をすべてレビューした。その結果、研究者らは常にニンニクを食べ続けることで、血中グルコース値を下げたまま保つため、心臓の健康に良いと結論付けている。
1980年代~1990年代に行われた複数の研究によっても、ニンニクはサルモネラ菌や、病原性大腸菌、インフルエンザA型やB型といった細菌やウイルスを撃退するとされている。ニンニクには、毒性を除去するだけでなく、肝臓もきれいにし(1993年の研究より)、抗酸化物質の生成を高める(2012年の研究より)力がある。別に、食事にニンニクを追加する言い訳が必要だというわけではないけれども…。
ワイングラスの用意はいい?赤ワインは健康に良い(もちろん、ほどほどであれば)
2006年、Experimental & Clinical Cardiology(臨床試験の心臓病学)ジャーナルの研究者らは、心臓病におけるワインやレスベラトロル(ワインなどに含まれる物質)の影響について調査した。ワインを嗜む人は、リポ蛋白質レベルが高く、これによって心臓や動脈が守られている。
また、赤ワインは一酸化窒素の産生を高める。一酸化窒素、または内皮一酸化窒素合成酵素は、糖尿病、高血圧、心不全の初期段階において体内から減少している物質である。赤ワインに含まれるポリフェノールによって、一酸化窒素がより多く産生されるため、心臓を守るだけでなく、酸素産生を促し、代謝作用を高めるのだ。
1日に1粒のブルーベリーを食べると心臓病にならない
ブルーベリーはインスリンや血圧に影響を与えないが、「良い」種類のコレステロール、つまりHDL(高比重リポ蛋白)を摂取できる。米臨床栄養学会誌に発表された6ヶ月にわたる研究によると、ブルーベリーをよく摂取した食生活を送った人は、筋細胞が弛緩し、血流が高まると結論づけられている。
著者らは、1日に1カップのブルーベリーを食べれば、心臓病のリスクを13%下げることができると提唱している。1週間にわずか3カップ食べれば、血液に関する健康状態や、動脈壁の硬化、2型糖尿病の危険性が大きく改善するという。
オレンジで身体が必要とするカリウムを摂取
オレンジは単に食事のデザートとして美味しいだけでなく、研究によって、心臓に良い影響を与えることが裏付けられている。米国心臓学会はオレンジのような柑橘類の果物は、虚血性脳梗塞のリスクを19%も下げると提唱している。
ヴァンダービルト大学医学部の臨床学教授であるマーク・ヒューストン博士は、カリウムを多く摂取することで、心臓病のリスクを49%も減少することができると主張している。残念ながら、毎日の必要カリウム摂取量を満たしているアメリカ人は、わずか2%未満しかない。オレンジにはカリウムが多く含まれるばかりか、1日に必要なビタミンCの摂取量も130%含まれている。こうした栄養素は、血圧を下げ、しわなどの肌へのダメージを防ぐ働きがある。
チアシードが心臓に良いのは、含まれる繊維質のためだけではない
チアシードは繊維質を大量に含むため、数多くの流行しているダイエットでも良いとされ、もてはやされてきた。しかしながら、チアシードには、米国心臓学会が心血管疾患を防ぐために摂取を推奨している不飽和脂肪酸も多く含まれている。チアシードには牛乳よりも多くのカルシウムやマグネシウムが含まれており、血糖値や血圧を下げる役割を果たしている。
Journal of Food Science and Technology(食品科学工学誌)によると、チアシードに含まれるαリノレン酸は高血圧を引き起こすナトリウムやカルシウム機能障害を防ぐということが報告されている。このαリノレン酸は、同じくチアシードに多く含まれるオメガ3脂肪酸と共に、心拍を整える働きをする。レビューでは、αリノレン酸は心不全のリスクを減少するとも結論づけられている。
罪悪感を感じる必要なし!心臓に良いデザートをどうぞ!
チョコレートは太るだとか、虫歯になるだとか、評判が悪いにもかかわらず、研究によると、ダークチョコレートや生のココアパウダーには健康に良いメリットがあるとも言われている。7件の異なる研究を掲載したNutrients(栄養素)2018年号のメタ分析によると、ダークチョコレートを食べる人は、脳梗塞のリスクが低いということが報告されている。
14件のコホート研究と508,705人の参加者を対象として調査した結果、チョコレートを多く摂取すると糖尿病、脳梗塞、新代謝疾患のリスクが低下すると結論づけられている。最大の効果を得るためには、70%以上のカカオが含まれるチョコレートか、生のココアパウダーを購入し、スムージーやオートミール、ヨーグルトに足して摂取しよう。
レンズ豆、減量にも、心臓にも良い
2017年、International Journal of Molecular Sciences(分子科学の国際学術誌)は、レンズ豆の健康に及ぼす効果を調査した研究を発表している。豆類の中でも、レンズ豆は、有害な細菌や真菌、炎症、ウイルスから守ってくれる化合物、ポリフェノールを最も多く含んでいる。
レンズ豆に多く含まれる蛋白質、繊維質、フラボノイド量が、満腹感を長持ちさせる。満腹感を感じれば、食べる量も必然的に少なくなるため、肥満予防にもなる。さらに、多く含まれるポリフェノールも血圧を安定させるために、高血圧や冠動脈疾患を防ぐことにもつながる。
小腹が空いた?そんなときにはアーモンドを
ナッツ類はすべて、心臓の健康を促進するが、アーモンドは2018年のNutrients (栄養素)レビューで特に注目を集めることとなっている。18件の対照試験を通じて、研究者らはアーモンドを食べることで、心臓病の危険因子として知られるLDLコレステロールの多くを無くすことができると実証した。
インド心臓協会は、アーモンドによってHDLコレステロール値が増加し、心血管疾患を防ぐ働きを認めている。ある研究では、冠動脈疾患を患う人々は高いHDL-Cと低いLDL-Cの恩恵を受けることが明らかになっているが、アーモンドを摂取することで、その両方がカバーできる。
ランチ・ドレッシングをかけて、ハマスを用意しよう
ひよこ豆はハマスに使われる汎用性の高い豆だ。ひよこ豆とハマスは共に、2016年のNutrients(栄養素)でその高い栄養素の効果が見直されている。伝統的なハマスは炭水化物の吸収を遅くさせることで、血糖値を調節することができる。ある研究では、ひよこ豆を食べた人は、白いパンを食べる人と比較して、4倍もグルコースが少ないことが明らかにされている。
2006年の研究によると、20週間にわたってひよこ豆を食べると、LDLコレステロールと総コレステロール値が著しく減少したと示されている。このプロセスは血圧を安定させるため、心血管疾患のリスクを減少する。
ビーツが健康的に運動するのを助けてくれる
2016年、JACC: Heart Failure(心不全)で、心不全患者におけるビーツの効果が発表された。心臓が弱っているときには、体中に十分な血液を送ることができず、運動することが難しくなる。幸い、ビーツには硝酸塩が多く含まれるため、血流が改善される。
ビートの根を1週間食べるだけで、被験者らの運動持久力は20%も上昇した。ビートは心臓に栄養を運ぶ血流を良くするだけでなく、運動を助け、ダイエットをより効果的にしてくれる。
サンクスギビング以外でもクランベリーを食べよう
このサンクスギビングで良く出されるお気に入りの果物は、心臓に良いため、サンクスギビングだけでなく、1年中楽しむといい。2011年、ボストン大学とタフツ大学の科学者らは、クランベリージュースを飲むことで、特に、最も大きな動脈である大動脈周りの動脈壁の硬化を軽減すると報告している。
クランベリーは血中脂質を高め、LDLコレステロールを抑制し、有用なHDLコレステロールを増加する。2000年のある研究によると、クランベリーは高血圧を緩和させるほどにまで血圧を下げることが示されている。さらに、炎症や酸化ストレスを落ち着かせる役割を果たしている。研究者らは、クランベリーを粉末状にすることで、その栄養価の30~40%が失われてしまうため、最大の効果を得るためには粉末状での使用ではなく、クランベリージュースでの摂取を勧めている。
ウコン特有の成分が、心臓病を防ぐ
ウコンはカレー粉に含まれる鮮やかな黄色のスパイスだ。その色は、ポリフェノールクルクミンのものであるが、研究者らは、この成分が心臓病を防ぐとしている。抗酸化物質であるクルクミンは、LDLコレステロールなどから心臓を守ってくれる。
アメリカ国立補完統合衛生センターは、調査を実施し、バイパス手術を行った患者がウコンを摂取した後、心臓発作の発生率が低くなっていることを明らかにしている。あまりに大量に摂取すると、胃の不調を引き起こすこともあるものの、一般的に、ウコンは吐き気を防ぎ、潜在的な心臓合併症を防ぐ。
アボカドトーストを食べれば食べるほど、心臓に良い
さて、アボカドに夢中なあなたには、さらにアボカドを食べる理由ができたようだ。2018年の米臨床栄養学会誌で、この果物(そう、アボカドは果物なのだ)に含まれる栄養素がどのように心臓を助けるのかについて分析が行われた。アボカドを食べた人はHDLコレステロールが増加しており、これによって心血管疾患の予防に繋がっている。
このリストに挙げられている他の食べ物と異なり、アボカドは心臓に悪いとされるLDLコレステロールやトリグリセリドには影響を与えない。しかし、アボカドは強力な抗酸化物質、抗炎症植物ステロール、一価不飽和脂肪(「健康に良い脂肪」)を豊富に含んでいる。心臓財団によると、こうした栄養素すべてが心臓に良いということだ。
人参を多く食べれば食べるほど、心臓に良い
このオレンジ色の美味しいおやつは、ランチドレッシングにつけすぎることがなければ、心臓血管系を守ってくれる。2011年、Nutrients(栄養素)に発表された研究によって、人参ジュースを飲むことで、体内の抗酸化レベルが最適化され、細胞にダメージを与えるプロセスである脂質過酸化反応を減少することが報告されている。
2008年に行われた研究では、多くの人参を食べれば食べるほど、心臓発作を起こす可能性が低くなることが示されている。毎日人参を食べたくない場合には、人参をカボチャやサツマイモのような他の黄色やオレンジの食べ物に置きかえてもいい。これらの食べ物も心臓に良いとされている。
1日に1個のリンゴは…わざわざ紹介する必要もないかも
すでに多くの人々がリンゴのメリットについて認識しているものの、リンゴがどのように心臓に影響するのかについてはほとんど知られていない。2015年Nutrients(栄養素)で、ポリフェノールを含む、リンゴの成分が小腸を通り抜けてほぼそのままの栄養素を持ったまま大腸に届くことが紹介されている。大腸でこれらの成分が分解され、心臓の健康を助ける微生物に届けられるのだ。
このプロセスによって多くの繊維がとれるだけでなく、腸をきれいにし、糖尿病や心臓病を発症させる可能性のある有害な細菌を取り除いてくれる。赤ワインやココアのように、リンゴは危険なLDLコレステロールを減少させる。
魚をたくさん食べよう。特にイワシがいい。
魚好きな人にとっても、イワシは少しクセがある味で、味わいに慣れるまでに少し時間がかかることもある。2013年のレビューでは、魚に含まれるオメガ3によって心血管疾患のリスクを下げると言われ、特にイワシが注目されている。2016年の研究では、2型糖尿病を患う患者が定期的にイワシを食べることによって、血糖値を安定させることができたことが報告されている。
イワシには炎症を緩和し、有害なトリグリセリドを追い出すオメガ3を最も多く含む魚の1つだ。科学者らはこうした要因が時間の経過とともに心不全のリスクを止めることができると信じている。
ケールは心身ともに健康になる野菜
ケールはキャベツ科の中でも高繊維質を豊富に含む人気の野菜だ。2018年のNutrients(栄養素)誌に掲載された研究で、ケールなどのような葉物野菜を5~6枚消費することで心血管疾患のリスクを減少することが明らかになっている。
同年、同誌に掲載された別の研究により、ケールの摂取が、特に高齢者における認知力の低下を防ぐということが報告されている。同研究は、1日にたとえ1.3カップほどしか食べなかったとしても、5年間精神と記憶力を維持することができるとしている。ケールの1人前はわずか1カップだが、これで大きく健康を改善できる。
ザクロを積極的に食べよう
ザクロの種子は抗酸化物質を豊富に含んでおり、2013年のRambam Maimonides Medical Journal(ランバン・マイモーン医学誌)でも、これが心臓の健康を促進すると裏付けている。抗酸化物質は、時間の経過とともに、心血管疾患や糖尿病の発現に繋がるおそれのある酸化ストレスを制限する。さらにザクロの抗酸化物質は有害なコレステロールを分解してくれる。
この果物を頻繁に食べることで、心臓病のリスクを減少させることができる。ある研究では、ザクロジュースは高い心血管疾患のリスクを持つ患者の動脈硬化を緩和させたということが報告されている。また、別の研究によると、ザクロが高脂肪の食事後にも、動脈への圧力を減少させたことが明らかになっている。
焼いても生でも、茄子で血流を良くしてくれる
昔から茄子は健康に良い野菜だと言われてきたが、最近まで、茄子が心臓に及ぼす影響については明らかになっていなかった。2011年、Food & Function(食品とその機能)誌は茄子と心臓の健康について初めての研究を発表した。研究者らは、茄子を食べた動物は、心室機能が良く、健康的な血液循環を行っていることを確認したのだ。
茄子はまた、心不全を示唆する心臓の最終段階であるアポトーシスの可能性を減少する。研究によると、茄子は焼いて食べても、そのまま食べても、同じように心臓発作を防いでくれるという。
黒豆は血圧のコントロールに優れている
黒豆には良い栄養素が多く詰まっているため、心臓にも良い。葉酸、抗酸化物質、マグネシウムなどは、特に健康に良く、心臓の健康のカギとも言える血圧を下げる働きをしてくれる。
さらに、黒豆に含まれる繊維質はコレステロールや血糖値をコントロールしてくれる。それだけでなく、黒豆は美味しいため、色々な料理に使える。
サーモンはスーパーフード
一般的に心臓に良い食品には、オメガ3が豊富に含まれている。オメガ3は脂肪だが、心拍障害を防ぐのに役立ち、低血圧を防ぐ働きをする健康的な脂肪だ。さらに、オメガ3にはトリグリセリドを減少させ、炎症を抑える働きがある。
米国心臓学会は、1週間に2回サーモンを食べることを推奨している。サーモンのメリットとして、調理しやすいことも忘れてはならない。アルミホイルに他の野菜と一緒にのせてオーブンで焼いたら、はい、一品出来上がり。
マグロも忘れずに!
サーモンのように、特にビンナガマグロや白マグロのようなマグロにもオメガ3が豊富に含まれ、含有量は他の魚よりもはるかに多い。簡単で美味しいレシピとしては、レモンとディルを添えたマグロステーキがある。試してみる価値のあるお勧めのレシピだ。
しかしながら、缶詰のマグロを買うつもりであれば(それでも問題はないが)、オイルではなく、水詰めのものを選ぶようにしよう。油分の摂り過ぎはどのみち心臓に良くないのだから。
オリーブオイルにはメリットがあることも
油分は心臓に良いとは言えないが、適度なオリーブオイルを摂ることは健康に良い。オリーブをすりつぶして作られるオリーブオイルは、健康に良い脂肪であり、抗酸化物質を含んでいる。血管を守ってくれ、バターなどその他の飽和脂肪の代わりに使えるばかりか、コレステロール値を下げてくれる。
さらに、オリーブオイルは汎用性が高く、調理に使用できる上、サラダドレッシングとしても、ほぼ何にでも使える。風味を損なわないためには、コールドプレス製法で作られたオリーブオイルを購入し、半年以内に使いきってしまうことだ。
一握りのクルミにはたくさんのメリットが
異なる種類のナッツには、それぞれ異なる健康に良い成分が含まれているが、クルミは心臓に良い。1日に一握りのクルミを食べると、心臓動脈の炎症を抑え、コレステロール値も下げてくれる。
その上、クルミにはオメガ3、一価不飽和脂肪、植物ステロール、繊維も含まれている。クルミはジャンクフードなどに含まれる不健康的な脂肪に置きかえることができる。そして、クルミを食べる方法は、そのままで食べる以外にも、まだまだたくさんある。
枝豆は小さいかもしれないが、強大な力がある
多くの人がアジア料理のレストランで、軽い前菜のように食べているかもしれないが、枝豆には多くのメリットがある。枝豆はご存知の通り、大豆であり、大豆たんぱく質にはコレステロール値を下げる働きがあるのだ。
この小さな枝豆を1カップ食べれば、心臓に良い繊維質を8グラムも摂取することができる。小麦粉のパンを食べてこれだけの繊維質を摂取しようと思うと、4枚近く食べなければならないが、この時点ですでに健康的であるとは言えない。
豆腐には必要なたんぱく質が含まれている
大豆たんぱく質が含まれているもう一つの食品が豆腐だ。豆腐にはさらに健康的なミネラル、繊維、多価不飽和脂肪酸が含まれている。豆腐はタンパク質を必要としている多くの菜食主義者の人に好まれているが、菜食主義者でなくとも積極的に摂取したい食品だ。幸運にも、豆腐は味がよく染みこむために、多くの調理方法がある。
さらに、豆腐だと知らせずに食べさせることもできる。豆腐を使った美味しいスープのレシピも数多く存在しているが、味噌汁はその中でも最も人気の高いものだ。
フダンソウには健康に良い成分がいっぱい
カリウムとマグネシウムを豊富に含むフダンソウは、大きめの深緑の葉っぱと鮮やかな色の茎を特徴とし、誰でも簡単に見つけられる。含まれているミネラルは血圧のコントロールを助けてくれるばかりか、心臓に良い繊維質、ビタミンA、ルテインやゼアキサンチンなどの抗酸化物質を多く含んでいる。
フダンソウのもう1つ素晴らしい点は、調理方法がたくさんあることだ。見た目は食欲をそそるものではないかもしれないが、調理は簡単で、味も美味しい。
大麦は米の代わりに使える
大麦は米の代わりとして優れている。大麦は全粒穀物であり、含まれる繊維質はコレステロール値を下げ、血糖値を下げてくれる。大麦を使う上で知っておくべき点は、玄麦や全粒大麦と、精麦との違いだ。
全粒大麦は最も健康に良く、精麦は体に悪いわけではないが、心臓に良い繊維質部分が取り除かれている。大麦はスープにもシチューにも最適だ。
オートミールは朝食にピッタリ
オートミールには数え切れないほど健康上のメリットがあるが、満腹感を長い時間維持させ、小腹がすいて軽食を食べるということをしなくても良いため、朝食としても最適だ。さらに、血糖値を安定させる働きがあるため、糖尿病を患う人にも健康的な食事だといえる。
オートミールはまた、悪玉コレステロールを下げるため、心臓にも良い食品だ。最大の効果が得られるオーツ麦には、スチールカットか、時間をかけて調理されたものを選ぶといい。オートミールそのものを食べたいと思えなくても、焼き菓子などで小麦粉の代用として使うこともできる。
フラックスシードは様々な方法で摂取できる
地球上で最も強力な植物性食品の1つだと見なされているフラックスシードは、心臓病、癌、脳梗塞、糖尿病のリスクさえも減少するということが証明されている。フラックスシードにはオメガ3、繊維質、リグナンが豊富に含まれている。
リグナンには植物エストロゲンと抗酸化物質の両方が含まれ、フラックスシードに含まれるリグナン量は、他の植物と比べて75~800倍多い。最大の効果を得るためには、フラックスシードを粉砕し、何にでも追加して摂取すると良いだろう。多くの人はフラックスシードをスムージーや焼き菓子などに入れている。
さくらんぼ、その優れた効果
甘いさくらんぼであろうが、酸っぱいさくらんぼであろうが、乾燥させたドライチェリーだろうが、さくらんぼジュースであろうが、すべて健康に良い効果をもたらしてくれる。すべてのさくらんぼにはアントシアニンという抗酸化物質が含まれ、血管を守ってくれる。
種が煩わしいために生のさくらんぼを食べたくないという場合にも、ドライチェリーを食べるといい。ドライチェリーは、焼き菓子に練りこんだり、パンの上に散らしたりと、何でも好きなように使える。
トマトも心臓病のリスクを減らす
多くの料理に使われるトマトは、抗酸化特性を持つ天然植物色素であるリコピンを豊富に含んでいる。これらの抗酸化成分は、酸化的損傷や炎症を防ぎ、心臓病を防いでくれる。
25件の研究のまとめると、リコピンが豊富に含まれる食品を常に食べることと、心臓病や脳梗塞のリスクを減少することに相関関係があることが明らかになっている。幸いにもトマトはお手頃な値段で、手に入れやすく、多くの料理で取り入れられている。そのため、いつもの食事に取り入れるのも難しくはない。
ラズベリーは優れたフルーツ
ラズベリーにはポリフェノールがいっぱい含まれている。ポリフェノールは抗酸化物質の一種で、体内のフリーラジカルを引き起こす損傷を治すのに役立つ。また、ラズベリーには繊維質やビタミンCが含まれているが、この2つの成分は脳梗塞のリスクを減らすことに関係していることが知られている。
ラズベリーは甘く、美味しく、食べやすい。1パックを気づかぬうちに食べ終わってしまっていたりする。ベリー類はすべて心臓に良いが、タンパク質の供給源としても優れている。
赤ブドウを食べれば、赤ワインは要らない
赤ブドウにはレスベラトロールが含まれ、血液中の血小板が互いにひっついてしまわないようにする働きがある。これが(適度な)赤ワインを飲むと、他のお酒を飲むよりも健康に良いと言われる所以だ。
しかしながら、健康の専門家らはこうした理由のためにワインを飲み始めることを勧めていない。というのも、アルコール摂取は健康に悪影響を及ぼすこともあるからだ。ワインを飲まずにこの恩恵を受ける方法としては、赤ブドウを食べることだ。こうすることでレスベラトロールをそのまま取り入れることができる!
アスパラガスは美味しくて健康にもいい
アスパラガスには葉酸がたくさん含まれているが、これはアミノ酸ホモシステインが体内に蓄積するのを防ぐ働きをしてくれる。ホモシステイン濃度が高くなれば、冠動脈疾患や脳梗塞を含む命にかかわる心臓病に繋がる可能性が増加する。
幸いにも、アスパラガスだけ、または何かに添えられる形で、アスパラガスはよく料理に使われるし、アスパラガスそのものの味が好きではない場合にも、その味を美味しく変えるレシピは多数存在する。
緑茶は健康にいい飲み物
2011年のレビューで、研究者らは、緑茶を飲むことでコレステロールを減少することができる(高コレステロールは心臓病や脳梗塞と関連している)と結論付けている。しかしながら、レビューでは、どのくらいの緑茶を飲めばその効果が得られるのかについては特に記されていなかった。
後に、緑茶を飲むことで、高血圧に悩まされている人を助けることができるということが確認されている。高血圧もまた、心臓にとっては有害でしかない。
レバーは内臓肉の中でも最も健康的
誰にでも食欲をそそるものではないかもしれないが、適切に調理されていれば、レバーは他の肉製品と同じくらい美味しくいただける。それでも「肝臓を食べる」という事実を乗り越えることができない場合には、レバーから得られる健康上のメリットを考えてみよう。
内臓肉の中でも、レバーには最も栄養素が詰まっていることが科学的に証明されている。葉酸、銅、鉄、亜鉛、クロムを豊富に含んでおり、これらはすべて血液中のヘモグロビンを増加するため、心臓の健康を促進してくれる。
ほうれん草は心拍数を正常に保つ
心臓を強く健康で、かつ安定した心拍数を保つために、最も重要なことの1つにマグネシウムを摂取することがある。ほうれん草が持つ健康上のメリットすべてを考えると、この葉物野菜からマグネシウムを多く摂取できることは何ら不思議ではない。
ほうれん草は心臓を健康に、かつ、心拍数を正常に保ってくれる。つまり、ポパイは確実に正しいものを口にしていたということだ。ほうれん草は使いやすく、毎度の食事に付け加えることができるばかりか、もしほうれん草の味が好きではなくても、調理法によっては味を隠すこともできる。ほうれん草は素晴らしい栄養素が含まれている野菜だ。
ブロッコリー、使い勝手が良く、健康にもいい
ブロッコリーはビタミンB群と葉酸を豊富に含んでいるが、ビタミンB群は不安、うつ病、ストレスを緩和する働きをすることで知られている。ストレスを軽減することは血圧を下げるのに役立つが、これは常に心臓にとっても良いことだ。
さらに、研究によると、日常的にブロッコリーを蒸して食べることで、コレステロール値が下がり、心臓病の予防に繋がるということが示されている。ブロッコリーはまた、簡単に調理することができる。電子レンジで数分チンするだけでも、食事に栄養素を加えられる。